整骨院のほうが体は楽になるけれど、後遺障害の認定で不利になると聞いて迷っていませんか。結論から言うと、不利になるのは整骨院に通うこと自体ではありません。医師の診察が途切れることが問題です。この記事では、整骨院の通院が後遺障害・慰謝料にどう影響するのか、損しないための通い方を整理しました。判断を誤ると、110万円前後の差につながります。
結論:整骨院に通うこと自体は不利ではない
整骨院での施術を受けても、それだけで後遺障害の認定が消えるわけではありません。実際、整形外科と併用しながら14級9号に認定されるケースはあります。
問題になるのは、整骨院が通院の中心になり、医師の診察が月に1回も入らなくなる状態です。後遺障害の審査は書面で行われるため、医師が書いた診断書と検査結果が土台になります。ここが薄いと、症状が続いていることを示す材料が足りなくなります。
整形外科と整骨院は、記録の扱いが違う
両者の違いを整理すると、次のようになります。2026年度時点の一般的な扱いとしての目安です。
| 項目 | 整形外科(医師) | 整骨院(柔道整復師) |
|---|---|---|
| 診断書の作成 | できる | できない |
| 後遺障害診断書 | 医師のみ作成できる | 作成できない |
| 画像検査・神経学的検査 | 実施できる | 実施できない |
| 施術・治療の内容 | 投薬・リハビリ・注射など | 手技による施術が中心 |
| 通院日数の扱い | 慰謝料計算に算入される | 算入されるが、医師の同意が前提とされる |
決定的な違いは、後遺障害診断書を書けるのが医師だけという点です。症状固定の段階で「整骨院にしか通っていなかった」となると、診断書を書いてもらう根拠が乏しくなります。両立の考え方は、むちうちで整形外科と整骨院を併用してもいい?後遺障害・慰謝料への影響でも整理しています。
慰謝料が減るリスク|整骨院分を認めないと言われるケース
慰謝料の面でも注意点があります。相手方の保険会社から、整骨院の施術費や通院日数を治療として認めないと主張されることがあるためです。
その差は小さくありません。通院6か月・実通院90日のケースで考えてみます。弁護士基準の場合、6か月通院なら慰謝料の目安は89万円前後です。ここで整骨院分の3か月が認められないとすると、3か月通院として計算され、53万円前後まで下がります。差は約36万円です。
こうした主張を避けるために大切なのが、医師の同意です。整骨院に通う前に、担当医から「整骨院での施術を受けてよい」と言ってもらい、その旨をカルテに残してもらうと、後の交渉で説明しやすくなります。慰謝料の計算方法は、むちうちの慰謝料はいくら?1ヶ月・2ヶ月の相場と確認ポイントで確認できます。
👉整骨院分の通院を保険会社に認めてもらえるかは、交渉次第で変わる部分です。示談の前に、交通事故に詳しい弁護士へ一度相談しておくと安心です。
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弁護士に依頼した場合の増額幅は、【実例あり】弁護士を入れると慰謝料はいくら変わる?交通事故の増額幅を解説で確認できます。
損しない通い方|押さえておきたい4つのこと
整骨院を使いながら後遺障害・慰謝料で不利にならないために、確認しておきたい点をまとめます。
- 整骨院に通う前に、担当医の同意を得る(口頭でなくカルテに残してもらう)
- 整形外科の受診を、最低でも月1回は続ける
- 症状の変化は、整骨院ではなく医師にも同じ内容で伝える
- 相手方の保険会社に、整骨院へ通う旨を事前に伝えておく
FP実務上の注意点をひとつ挙げると、②の月1回が抜けやすいところです。整骨院は夜遅くまで開いていることが多く、通いやすさから足が向きます。その結果、整形外科の受診が2〜3か月空いてしまい、後遺障害診断書の段階で困るケースがあります。どの頻度で通うのが適切かは、担当医にご確認ください。
後遺障害の認定を意識するなら、整形外科が土台になる
14級9号の認定では、神経学的検査の結果と症状の一貫性が見られます。これらはいずれも医師でなければ記録できません。画像に異常が写らない場合でも、検査結果と症状が結びついていれば認定される可能性があります。
認定の分かれ目になる要素は、次の記事にまとめています。
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まとめ|整骨院は「併用」なら問題になりにくい
- 不利になるのは整骨院そのものではなく、医師の診察が途切れること
- 後遺障害診断書を書けるのは医師だけ。整形外科の受診が土台になる
- 整骨院分を認めないと言われると、慰謝料が36万円前後下がることもある
- 通う前に担当医の同意を得て、カルテに残してもらう
- 整形外科は最低でも月1回、間隔を空けすぎない
体が楽になる方法を選ぶことと、補償を取りこぼさないことは両立できます。通院先を決める前に、担当医に相談してみてください。治療の進め方に迷いがあるときは、示談前に弁護士に確認しておくと安心です。
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※本記事の金額・制度に関する情報は2026年度時点の目安であり、今後の法改正等により変更される可能性があります。認定の可否や示談の結果は個別の事情によって異なります。実際の手続きについては、弁護士等の専門家にご確認ください。医療・症状に関する内容は必ず担当医にご確認ください。
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