後遺障害を申請しても、必ず等級が認定されるわけではありません。症状が残っていても、資料や通院状況によっては「非該当」と判断されることがあります。
非該当になる理由は、通院期間、症状固定の時期、診断書の内容、検査結果、症状の伝え方など複数あります。この記事では、等級がつかない主なケースと確認ポイントを整理します。
この記事で確認すること
- 後遺障害が非該当になる主な理由
- 診断書・通院記録で確認したい点
- 非該当後に検討できる対応
非該当とは?
後遺障害等級が認定されないことです。
👉 非該当になると受け取れなくなるもの
| 項目 | 14級の場合 | 12級の場合 |
|---|---|---|
| 後遺障害慰謝料 | 約110万円がゼロ | 約290万円がゼロ |
| 逸失利益 | 約400万円以上がゼロ | 約800〜1,000万円以上がゼロ |
| 合計損失 | 約500万円以上 | 約1,000万円以上 |
👉 非該当は「ゼロか数百万円か」という問題です
非該当になる主な理由
理由①:通院期間が短い・通院回数が少ない(最多)
👉 これが最も多い原因です。
後遺障害認定には「症状が継続していた証拠」が必要です。通院記録がその証拠になります。
👉 通院状況別の認定への影響
| 通院状況 | 14級認定への影響 |
|---|---|
| 1〜2ヶ月・週1回以下 | ほぼ認定されない |
| 2〜3ヶ月・週1〜2回 | 認定困難なケースが多い |
| 3〜6ヶ月・週2〜3回 | 認定の可能性が出てくる |
| 6ヶ月以上・週2〜3回 | 認定されやすい |
理由②:症状固定が早すぎる
症状固定のタイミングが早いと、後遺障害申請に必要な資料・検査・症状経過が不足します。
👉 症状固定前の準備が不十分だと
注意:MRI・神経学的検査が不足している
注意:症状の経過が短すぎて継続性が証明できない
注意:診断書に具体的な症状が記載されていない
👉 保険会社から「そろそろ症状固定にしましょう」と言われても、症状が残っているなら即答しないでください
理由③:診断書の内容が弱い
診断書は後遺障害認定の最重要書類です。内容が弱いと非該当になります。
👉 審査でチェックされる項目
| 項目 | 重要度 |
|---|---|
| 症状の一貫性(事故から一貫して記載されているか) | ◎ 最重要 |
| 症状の具体性(「痛みあり」ではなく詳細な記載) | ◎ |
| 通院経過(どれだけ継続して通院したか) | ◎ |
| 神経学的所見(腱反射・知覚検査など) | ○ |
| 画像所見(MRI・レントゲン) | ○ |
| 可動域制限の記載 | ○(12級に必要) |
👉 NGの診断書の例
「頸部痛あり」 「腰部違和感あり」
👉 OKの診断書の例
「右頸部の回旋時に右肩に放散する痛みとしびれあり・日常生活に支障を来している」
理由④:MRI・神経学的検査の結果が不十分
MRIに異常が映らないケースはむちうちに多いです。
ただし
- 画像所見がなくても14級は認定される可能性がある
- 症状の継続性・神経学的所見で代替できることがある
- 画像所見がある場合は12級の可能性が出てくる
👉 神経学的検査で重要なもの
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| 腱反射検査 | 神経障害の有無を確認 |
| スパーリングテスト | 頸椎神経根症状の確認 |
| 知覚検査 | しびれの範囲と程度の確認 |
理由⑤:症状を医師に正確に伝えていない
毎回の通院で「首が痛い」とだけ伝えていると、診断書に具体的な症状が記載されません。
👉 医師に伝えるべき内容
✔ 痛みの場所・強さ・頻度
✔ しびれの範囲(どこからどこまで)
✔ 症状が出るタイミング(回旋時・就寝時など)
✔ 日常生活への影響(デスクワーク・家事ができないなど)
✔ 仕事への影響
12級と14級の違い
👉 認定に必要なものが違います
| 等級 | 主な認定条件 | 慰謝料(弁護士基準) |
|---|---|---|
| 14級9号 | 神経症状の継続性・一貫性 | 約110万円 |
| 12級6号 | 可動域制限の他覚的証明 | 約290万円 |
| 12級13号 | 神経症状の他覚的証明(画像所見等) | 約290万円 |
👉 12級には「他覚的証明」が必要です。MRIや可動域測定が重要になります
非該当・低等級になった場合の対処法
対処①:今から認定に向けて準備する(認定前)
✔ 週2〜3回の通院を継続する
✔ 毎回症状を具体的に医師に伝える
✔ MRI・神経学的検査を受ける
✔ 症状固定を急かされても即答しない
対処②:異議申立をする(非該当の通知を受け取った後)
非該当の結果に納得できない場合、異議申立ができます。
👉 異議申立の流れ
① 非該当の通知を受け取る
↓
② 認定が低い理由を分析する
↓
③ 追加の医学的資料を収集する
↓
④ 異議申立書を提出する
↓
⑤ 再審査
👉 異議申立で等級が変わった場合の差額
| 変化 | 差額 |
|---|---|
| 非該当→14級 | 後遺障害慰謝料110万円+逸失利益400万円以上 |
| 14級→12級 | 慰謝料差180万円+逸失利益の差数百万円 |
👉 異議申立は弁護士に依頼することで成功率が上がるケースがあります
自宅でのケアも重要
症状が残っている間は首への負担を減らすことも重要です
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※使用前に担当医にご確認ください
認定前の方へ
✔ 週2〜3回の通院を継続していますか?
✔ 毎回症状を具体的に医師に伝えていますか?
✔ 症状固定を急かされていませんか?
✔ 弁護士特約は使えますか?
👉 今から準備することで認定の可能性が大きく変わります。
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非該当になった方へ
諦める必要はありません。異議申立ができます。
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【まとめ】
確認:非該当になると後遺障害補償がゼロになり14級で500万円以上・12級で1,000万円以上の損失になることがある
確認:非該当の主な原因は通院不足・早期症状固定・診断書の内容の弱さ
確認:MRIに異常がなくても14級は認定される可能性がある
確認:認定前なら通院継続・症状の記録・検査で防げる
確認:非該当後でも異議申立で等級が変わるケースがある
「非該当だから終わり」ではありません 弁護士に相談することで状況が変わることがあります。

